2013年9月12日木曜日

今朝読んだProustの一節


 Andrèe étais prête à aimer toutes les créatures, mais à condition d'avoir réussi d'abord à ne pas se les représenter comme triomphantes, et pour cela de les humilier préalblement. Elle ne comprenait pas qu'il fallait aimer même les orgurilleux et vaincre leur orgueil par l'amour et non par un plus puissant orgueil.
   
     <ALBERTINE DISPARUE> CHAPITREⅡ
      À la recherche du temps perdu(Quqrto Gallimard)page2059


  アンドレはすべての人を愛そうとする気持ちはあるのだが、そのためには、まずその人を勝利者のよ
 うには思い描かないこと、そのためにはあらかじめその人をうまく屈服させられるということが条件にな
 っていた。傲慢な人間でも愛さなければならず、その傲慢さに打ち勝つには愛によるべきで、それ
 にまさる強い傲慢さによるべきでないということが彼女にはわかっていなかった。


 アルベルティーヌへの思いが消え去っていき、「私」は「花咲く乙女たち」のひとり
であるアンドレと親密な仲になる。アンドレはアルベルティーヌの同性愛の相手であったことを「私」に告白するが、そこにアンドレが競争相手であった自分に対して抱いている羨望と憤懣を「私」は感じとる・・・


 傲慢さに打ち勝つには愛によるべきで、それにまさる強い傲慢さによるべきでない..... 

 うむ、思い当たる節がないでもない.

                                      
       (2013年9月12日記)

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